ノンフリート等級制度の仕組み
自動車保険の「等級」は、保険料を決める最大の要因です。しかし、現在の制度は「事故をすると翌年から数年間、保険料が大幅に高くなる」仕組みになっています。知らないと損をする「事故有係数」の正体から、万が一の際に保険を使うべきかどうかの最新の判断基準まで、最新の等級ルールを分かりやすく徹底解説します。


等級制度(ノンフリート等級)とは?
自動車保険には、事故の実績に応じて保険料を割り引いたり割増したりする「等級制度」があります。
等級の範囲: 1等級から20等級まで。
- スタート: 初めての加入時は通常「6等級(6S)」から始まります。
- ランクアップ: 1年間無事故であれば、翌年1等級上がります(割引率アップ)。
- ランクダウン: 事故で保険を使うと、翌年1等級または3等級下がります(割引率ダウン)。
【最重要】「無事故」と「事故有」の2つの割引率
現在の制度で最も注意すべきは、同じ等級でも「無事故」と「事故有」で割引率が全く異なる点です。
| 等級 | 無事故(割引率) | 事故有(割引率) |
| 20等級 | 63%割引 | 44%割引 |
| 15等級 | 51%割引 | 28%割引 |
| 10等級 | 45%割引 | 19%割引 |
※数値は一例ですが、同じ20等級でも「事故有」になると、保険料が実質的に1.5倍近く跳ね上がることもあります。この「事故有期間」は、3等級ダウン事故なら3年間継続します。
事故の種類による等級の下がり方
すべての事故で3等級下がるわけではありません。
- 3等級ダウン事故:
対人・対物事故、自損事故、当て逃げなど。 - 1等級ダウン事故:
火災、爆発、盗難、台風、飛び石による窓ガラス破損など(「等級据え置き事故」は現在廃止されています)。 - ノーカウント事故:
弁護士費用特約や個人賠償責任特約のみを使用した場合など。等級は下がらず、翌年1等級上がります。
保険を使うか、自腹で直すか?の判断基準
現在、少額の修理(例:5万円〜10万円)で安易に保険を使うのはおすすめできません。
- 等級ダウンの影響: 翌年の保険料が上がるだけでなく、数年間にわたり「事故有」の低い割引率が適用されます。
- シミュレーションの重要性: 3年間の増額分合計が、修理代を上回ってしまうケースが多々あります。保険会社に「保険を使った場合と使わない場合の差額」を算出してもらい、慎重に判断しましょう。
等級の引き継ぎと注意点
他社への乗り換え: 保険会社を変えても、等級はそのまま引き継げます(ダイレクト型から代理店型への変更もOK)。
- 中断証明書: 車を手放す際、「中断証明書」を発行しておけば、最大10年間その等級を維持できます。
- 同居家族への譲渡: 高い等級を子供に譲り、親が新規で加入し直すことで、家族トータルの保険料を抑える「等級の入れ替え」も可能です。
Check!!
事故を起こして等級が下がってしまうと、どこの保険会社でも保険料は上がります。しかし、「事故有の割引率」や「基本の保険料」は会社によって驚くほど差があります。
等級が下がってしまう時こそ、一括見積もりサービスで「今の等級でも安く入れる会社」を探すチャンスです。事故対応に強い会社や、ネット割で上昇分をカバーできる会社を見つけ、賢く家計を守りましょう。
